オーダーメイド


RADWINPSというバンドが好きで好きで、好きなんです

オーダーメイドという曲を2年前くらいに
仕事中に車のラジオから聞いたのが始まり

生きることとか
生まれることとか
誰かを愛する事とか
宇宙とか

そんなものと繋がれたような気がした曲
おおげさではなく


当時介護のお仕事をしていて、
認知症のおばあちゃんの送迎をしていた

旦那さんもいらっしゃる方なのだけど、
もう旦那さんのことも分からないし
心は少女時代に戻ってしまっている

「おかあさんに会いたい」と車の中で泣くその人を
「大丈夫だよ」とはげましてくれたのは
いつも隣に座ってくれるおじいちゃん
家につくまで手を握って
「大丈夫」とその人が言うと
おばあちゃんはだいぶ落ち着いていく

おじいちゃんの奥様はもうだいぶ前に亡くなってしまって
今は娘さんと二人暮らし

おばあちゃんがおじいちゃんに
「あなたは結婚しているの?」
「しているよ」
「じゃあ奥様がお家で心配しているでしょう?」
「もういないんだよ」

そう答えるおじいちゃんの
「もういない」という言葉が
なんだかとても切なくて

「どうしていないの?」
「死んじゃったんだよ」

そんな会話が毎回繰り返される車内
秋の風と金木犀の香りと
この曲

おじいちゃんが奥様をものすごく愛していたこと
わかるからすごく切なくて
なだめてくれるおじいちゃんの優しさもとてもありがたくて

なんともいえない気持ちになる

この曲を聴くと
その時のことを思い出す

いろんな人の人生や
その終わりに向き合わせてもらって

自分のことを考える

ほんとうのさいわいってなんだろう

色んな思い出を抱えて
大事にしたい思い出も
捨ててしまいたい
忘れてしまいたい思い出も
全部全部ならべて
最後にみたとき
何を想うんだろう